ファインマン物理学Ⅰ 解説 第13~14章

今回の記事も前回の続きです。ファインマン物理学の解説をしていきます。

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ファインマン物理学Ⅰ 解説 第1~7章
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それでは、早速行きましょう。

 

1.エネルギー保存則の証明

前々回の記事でエネルギー保存則について紹介した。

この章では、ニュートンの法則からエネルギー保存則が出てくることを証明する。

 

まず、エネルギー保存において、もっとも簡単な一例として、真下にしか落ちない落体がある。

この物体のエネルギー保存を数式で表すと、

$$\frac{1}{2}mv^2+mgh=一定$$

1/2mv^2を運動エネルギーと呼び、mghを位置エネルギーと呼ぶ。

運動エネルギーをT、位置エネルギーをUとおくと、

$$T+U=一定$$

 

ここで、運動エネルギーを時間について微分してみる。

$$\frac{dT}{dt}=\frac{d}{dt}(\frac{1}{2}mv^2)=\frac{1}{2}m2v\frac{dv}{dt}=mv\frac{dv}{dt}$$

ニュートンの第2法則から、m(dv/dt)=Fだから、

$$\frac{dT}{dt}=Fv・・・①$$

 

改めて、真下にしか落ちない落体を考える。

この物体に働く力は一定で、鉛直方向に -mg である。

よって、①式を変形してみると、

$$\frac{dT}{dt}=Fv$$

$$=F(\frac{dh}{dt})$$

$$=-mg(\frac{dh}{dt})・・・②$$

ところで、位置エネルギーmghの変化する割合は、

$$\frac{dU}{dt}=mg(\frac{dh}{dt})・・・③$$

②と③は等しい。

したがって、力が等しい場合に、位置のエネルギーを運動エネルギーに加えると、エネルギーが保存するという事を、ニュートンの第2法則から証明できた。

ちなみに、エネルギー保存は自由落下する物体のみならず、一般的に成り立つ法則である。(証明は省略するが、)

 

 

2.エネルギーと仕事

ところで、運動エネルギーを時間で微分してみると以下のような式が成り立つ。

$$\frac{d(\frac{1}{2}mv^2)}{dt}=m\frac{d\boldsymbol{v}}{dt}・\boldsymbol{v}=\boldsymbol{F}・\boldsymbol{v}=\boldsymbol{F}・\frac{d\boldsymbol{s}}{dt}$$

よって、

$$dT=\boldsymbol{F}・d\boldsymbol{s}$$

これを積分すると、

$$ΔT=\int \boldsymbol{F}・d\boldsymbol{s} $$

この積分には名前が付いていて、力が物体になした仕事という。

この仕事という概念は、最初は「距離かける力」と習うだろう。しかしながら、厳密には「変位の方向における力の成分かけるΔs」なのであり、数学的には「FとdSとのスカラー積の線積分」なのである。

線積分とは何かというと、以下の式のようなものである。

$$\int_C\boldsymbol{F}・d\boldsymbol{s}$$

$$=\int_{t1}^{t2}(F_x・\frac{dx}{dt}+F_y・\frac{dy}{dt}+F_z・\frac{dz}{dt})dt$$

とりあえず、これで仕事という概念は運動エネルギーから導くことができるということが分かったと思う。

 

余談

このページは書き始めてから完成までに3か月もかかってしまった。それだけ物理というものは頭を使わせる学問なのだなーと。

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