振動力学の基礎《自由度・減衰・固有振動数》をわかりやすく解説

 

おはこんばんにちは、senehataです。

今回からは振動力学についてまとめていこうと思います。そして、振動力学での自由振動と強制振動について解説していこうと思うのですが、それらを理解するには自由度、減衰、固有振動数などの基礎的な知識が必要なので今回の記事では振動力学の基礎の基礎の部分を解説していこうと思います。

 

そもそも振動力学って何?

そもそも振動力学って何?という話からしていく。振動というのは物体が揺れたり振れたりする運動のことを指す。身の回りには振動をしている物体が無数に存在する。というか、理論的には森羅万象全ての物体が振動する。

振動と聞いて我々が思いつくような身近なものとしては、ブランコや振り子、楽器といったものだったり、車、電車、地震などが挙げられるだろう。これらは我々が自ら振動を感じているが故に思いつくものだが、厳密に言うと地球も人間が気付かない小さな振幅で常に揺れている。(どうやらこれを地球自由振動と呼ぶそうだ。詳しくはこの記事を読むと良いだろう☞地球の貧乏揺すり!地震がなくても、地球は常に揺れている!

もっと深く言えば地面の微小な揺れだったり風だったりでも揺れているし、原子レベルでも揺れている(熱振動)。なので、我々の体含めてこの世界のもの全ては常に揺れていると言えるだろう。

そして、その振動の物理学的な挙動を考えるのが振動力学と呼ばれる学問である。ちなみに振動力学は工学の分野では振動工学と呼ばれていて、原子レベルのような話は扱わずあくまで身の回りの機械や構造物といった大きさのレベルでの振動を扱う。この記事でもそういった大きさの物体の振動を扱う。

 

自由度について

ある物体の運動を記述する際に最低限必要な変数の数を自由度と呼ぶ。

剛体の動きを表す自由度は並進方向で3,回転方向で3あり、合わせて6自由度ある。

〈例〉

図1 一自由度

図2 二自由度

 

 

 

 

図3 六自由度

 

減衰について

水の中で物体を動かしてみたときに、早く動かすと水から受ける抵抗が大きくなり、ゆっくり動かすと水から受ける抵抗が小さくなることは直観的に理解できるだろう。

このように速度に応じて比例する抵抗力は減衰力と呼ばれる。式(1)では減衰力をcとおく

$$F=-c\dot{x}   … (1)$$

減衰力は抵抗する力なので、動く向きと逆向きに働くことから符号にはマイナスをつける。

 

固有振動数について

固有振動数が導かれる手順はあるが、今回は天下り式で簡単に固有振動数とは何かという話を紹介するにとどめようと思う。詳しい話は次回の記事で書く。

そして、固有振動数を説明するには固有円振動数についても説明する必要があるので、まず固有円振動数から説明する。

固有円振動数は\(ω_{n}\)で表され、式(2)のようになる。ただし、kはばね定数。mは質量とする。

$$ω_{n}=\sqrt{\frac{k}{m}}[rad/s]   … (2)$$

固有円振動数は振動系が1秒間にどれだけ振動するかを表した変数である。

そして、固有振動数\(f_{n}\)は式(3)のように表される。

$$f_{n}=\frac{ω_{n}}{2\pi}[Hz] … (3)$$

固有振動数は振動系が1秒間に何回振動するかを表した変数である。

 

まとめ

今回は振動力学の基礎の基礎として、自由度、減衰、固有振動数について簡単に解説した。次回の記事からは自由振動や強制振動と呼ばれる振動の運動方程式や性質について考えていこうと思う。

 

参考文献

井上順吉・松下修己:機械工学基礎講座 機械力学Ⅰー線形実践振動論、オーム社、2003

藤田聡・古屋治・皆川佳祐:はじめての振動工学、東京電機大学出版局、2019

産総研、”地球の貧乏揺すり!地震がなくても、地球は常に揺れている!”、https://www.aist.go.jp/science_town/natural/natural_06/natural_06_01.html(参照日2023/7/14)

 

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